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2008-07-11  category:  生活の雑記

[雑記]徳川先生。

「篤姫」はとても人気あるらしいです。

大河ドラマは、必ず観てる・・ってほどでもないけど
おもしろそうだったり、1回観て気になったりしたら、、、って感じ。

日本史まったくダメなので、おばかをせめても名前くらい知っておこう・・
というのもあったり。
高校の時、受験科目に世界史を選択してたら、
日本史のお坊さん先生が
「受験に日本史選んでない人は、他の勉強してていいです」
って言ってくださってたんです。

ホンマのお坊さんなので、そちらのお仕事が入ると自習になり、
スクーターに乗って、お坊さんの格好でお出かけになるチャーミングな
おじいちゃん先生だったので、悪いなぁ・・と思いつつ、
日本史は高校でやってない・・。



「篤姫」で徳川家定が出てくるんですが、私なんて
家康が初代か第三代か、わからないレベル(・・;)
で、ふと短大の時にお世話になった先生を思い出して調べました。
まさかそんなに有名な方とは知らなかったんですが・・・。



私は音楽が好きなのに、なぜか高校も短大も美術を専攻。
短大はホンマ、授業がつまらなくて国語系ばっかで
かなり後悔した・・。

キリスト教学と美術史以外は全部国語系と言う感じ。
卒論で書いた以外は文学史とか和歌とか・・
だから、美術史の講義はほんとに憩いでした。


先生のお名前が「徳川義宣(とくがわよしのぶ)」先生といって
まさかあの徳川家?とか思いつつ、
先生がタイミングよく
「何か質問がある方はご遠慮なくどうぞ」
と、おっしゃった時に、とっさに聞いてしまったんです。

「大変失礼なことをお聞きしますが、先生のお名前からして、
徳川家とご関係があるのでしょうか?」

周りの友だちには
「もう、そんなこと聞いて~」って(・・;)

「ご質問があったのでお答えしましょう」
と、
徳川家(尾張)の末裔であること、
徳川御三家の歴史や
ご自身が当時館長を務めてらした「徳川美術館」の話など
詳しく聞かせてくださいました。

とても紳士的で素敵な先生で、まったく気取ったところがなく
私は大ファンになってしまって
友だちを誘って
「徳川先生の講義は一番前で聞こうよ」
と、陣取ってはお顔を眺めていました。



講義の他に、美術館散策に自由参加しませんか?と
上野美術館や、根津美術館に連れて行っていただきました。
徳川先生のガイド付きで今でも忘れることができません。

その時は学芸員の資格をお持ちのことや
国宝「源氏物語絵巻」の研究で有名な方とも知らず、
国宝級美術品の専門家とも知らず、
熱心な説明(でもさらりとしてらっしゃる)にくっついては
わからないのに先生のそばで同じ美術品を見ることがうれしかったです。


調べていて、ずっと心に残っていた先生が
数年前にお亡くなりになっていたと知り、とてもショックでした。
尾張徳川家第21代当主で様々な活躍をされていた方のようです。





女子大生なんてひどいもんで、講義に出席したことにできれば
あからさまに教室を出て行く人もざらでした。


でも、徳川先生は嫌な顔をなさるどころか
「どうぞ・・」とでも言うように手をさし出すのです・・


1年間だけの講義でしたが、いつも笑顔で穏やかな素敵な男性でした。
私の中での紳士は今も徳川先生です。




講義の終わりに、先生が黒板に時間と場所を書かれたことがあったんです。

「もし、お時間ある方がいましたら、一緒に紅茶でも飲みましょう」と。


高層ビルにあるcafeで友だちみんなで、先生にケーキとお茶をごちそうになりました。

あの時、先生の吸われていた煙草
「ピース(ロング)」の香りを私は大人の男の人の香りなのかな?と、
そのとき思いました。
あの香り今でも思い出せるんです。

専攻した学科よりも徳川先生のことばかり記憶にある学生時代でした。
「品のある」というものがどういうものか、
その時はわからなかったけど、私のイメージに焼き付けてくださったのは
徳川先生だと思います。

徳川美術館(名古屋)
http://www.tokugawa-art-museum.jp/

根津美術館(東京・南青山)
http://www.nezu-muse.or.jp/index.html




・・
徳川義宣先生が
徳川家康公の遺訓を実は徳川光圀のものだと確認した・・
のには驚きました。


今の天皇陛下と学習院の同級生だったそうです。

私はなんてだいそれた質問をしたんでしょうか・・
徳川先生、申し訳ありませんでした。



徳川美術館いつか訪れてみたいです。

 



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